自分に合ったリラクゼーションの選び方

リラクゼーションとは

仕事や人間関係で疲れた自分を労わりたい時、不安や緊張を和らげたい時、どんな行動をすると「リラックス」することができるでしょうか。

心理学では、からだと心が緊張や不安から解放されているときの状態をリラクゼーションと表現し、その状態を作り出すためのリラクゼーション法が数多く考案されています。

リラクゼーション法

自己暗示によってリラクゼーションの状態を作る「自律訓練法」や、呼吸に意識を向ける「呼吸法」、筋肉の緊張を和らげる「筋弛緩法」、また、アロマセラピーなどの感覚的なアプローチまで幅広い方法が存在しています。

色々な方法があるからこそ、人によっては「あまり効果を感じなかった」「よくわからなかった」という感想を抱くこともあります。

これは必ずしもそのリラクゼーション法が間違っているというわけではなく、自分自身に合っていなかったり、向いていない方法を頑張って取り入れようとするときにも、同じことが起こってきます。

色々な方法があるからこそ、自分の特性や、その時の状況に合った方法を選ぶことができると、より効果を感じやすくなると思います。

自分の得意な感覚を使う

自分に合ったリラクゼーション法を選ぶ1つの方法として、「自分の得意な感覚を使ったリラクゼーション法を取り入れる」という工夫ができます。

人間は五感(視覚、聴覚、触覚、嗅覚、味覚)を使って生活していますが、人によって得意な感覚やよく使いがちな感覚があることはご存知でしょうか。

言われてみれば、「においに敏感な人」も居れば、「見た目の変化にすぐ気がつく人」も居るように、人それぞれ敏感に感じ取る感覚は違っていることに気がつくと思います。

心理学の中には、この「人によって違う、その人の得意な感覚」を「優位感覚」と呼び、活用する考え方があります(NLP心理学と呼ばれる事が多いです)。

優位感覚

優位感覚は大きく3つに分けられており、視覚タイプ、聴覚タイプ、身体感覚タイプと呼ばれます。

それぞれ、以下のような特徴があります。

視覚タイプ

・イラストや図、動画など目で見る情報が豊富な方が理解しやすい。

・会話している相手を良く見て観察している。

・頭の中でイメージが次々に沸くため、比較的早口になったり、話が飛びやすい。

・「〜に見える」「〜なイメージ」というような、視覚に関する言葉を良く使う。

聴覚タイプ

・言葉で説明されたり、音声がある方が理解しやすい。

・会話している時に相手を良く見るというよりは、耳を傾ける方に集中する。

・論理的に話をする傾向がある。

・「〜に聞こえる」「うるさい」「いい響き」など、聴覚に関する言葉を良く使う。

体感覚タイプ

・触覚やにおい、味などの、体で感じる感覚から理解をする。

・会話中も、視線を下に向けてじっくり味わうような傾向があり、情報量が多いと追いつかないことがある。

・話すペースや動作は比較的ゆっくりとしている。

・感情や気持ちをジェスチャーを交えて表現することが多い。

・「なにかいい感じ」「手応えがある」など、感覚的な言葉を良く使う。

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ご自分はどの感覚が得意で、よく使っている感じがするでしょうか?

その感覚に働きかけるようなリラクゼーション法を取り入れてみると、より効果を感じやすくなる可能性が高いです。

リラクゼーション以外にも、自分の得意な感覚を知っておくと「やりやすい方法」や「向いているやり方」を見つけることにも役立つのではないかと思います。