自己肯定感とは?

こんにちは。

今日は「自己肯定感」についてお話しします。自己肯定感という言葉、聞いたことはありますか?

カウンセリングの場面では、「自己肯定感が低くて…」「自信をつけたい」「子どもの自己肯定感を育てる方法を知りたい」等多くのご相談があります。

そのくらい日時的に使われている用語で、悩みのタネになることも多い言葉なのかなと感じています。

そして、自己肯定感と自信はどう違うの?と聞かれると、曖昧な方も多いのではないでしょうか。

意味合いが近く、少し混乱することもある用語について、その違いも含めて説明していきたいと思います。

自己肯定感とは?

自己肯定感は、自分自身をありのままに受け入れ、自分の存在や価値を肯定できる感覚のことです。

例えば、失敗しても「自分はダメだ」と思うのではなく、「今回はうまくいかなかったけど、自分は頑張った」と自分を評価できることなどです。

自己肯定感が高いと、人生の様々な困難に対しても前向きに取り組むことができるようになります。

自信との違い

自己肯定感って、自信と何が違うの?と思いますよね。

自信とは、自分の価値や能力を信じることと言われています。「私は〇〇ができる」という気持ちと言うとわかりやすいでしょうか。

例えば、「私は料理が得意だ」とか「この仕事ならうまくやれる」という感覚が自信に当たります。

一方で、自己肯定感は「ありのままの自分を肯定する感覚」と言うことができます。

必ずしも何かの能力があったり、自信があったりする必要はありません。

たとえ何ができても、できなくても、「自分はここにいてもいいんだ」「このままの自分で大丈夫」と感じている時、「自己肯定感」があると考えることができます。

日常生活の場面では?

例えば、自分が仕事で大きなミスをしてしまったとします。自己肯定感が低いと、「自分は何をやってもダメだ」「他の人と比べて劣っている…」と思い込んでしまうかもしれません。

反対に自己肯定感が高いと、「ミスはしたけど、次に生かせるように頑張ろう」「今回はこうなったけど(反省はするけど)、自分の努力を認めてあげよう」と前向きな捉える方もできるかもしれません。

また、友達が成功を収めたときに、自分と比べて「なんであの子だけ…」「私はダメだなぁ」と比較して落ち込む経験は、誰しもあるかと思います。

誰かと比較して落ち込むことが多い場合、もしかしたら自己肯定感の低さが根っこにあるのかもしれません。

自分のペースで成長していくことを認められると、他人と比較して自分を否定することが少なくなるのではないかと思います。

自己肯定感を高めるには?

カウンセリングでも、「自己肯定感を高めるにはどうしたら良いですか?」とHOWTOを聞かれることが良くあります。

ちょっとした意識の変化で自己肯定感を育む工夫をすることもできるし、一方で自己肯定感の低さで悩んでいる方の中には、過去に大変な経験がある方も多くいらっしゃいます。

なので、カウンセラーとしては簡単に「こうすれば自己肯定感は上がります!」と言い切れない気持ちもあります。

ただ、ここでは今日からできそうな工夫について考えてみたいと思います。

まずは、自分の長所や小さな成功に目を向けることが大切です。

たとえば、1、2行のメモのような日記をつけて、毎日「よかったな」と思えることや達成できたことを書き出すと、自分自身や物事の「プラスの側面」に目を向けるクセができてきます。

同じ事実を見ていても人間は自分自身の前提となる価値観に「合う事実」を認識する傾向があります。

つまり、「私は運が悪い」と信じている人は、「今日も急な雨に降られた」「また仕事で失敗した」「乗ろうと思った電車が遅延した」→「やっぱり私は運が悪い」というように、

【私は運が悪い】を証明するような事実に注目しやすいと言われています。

反対に、「私は運がいい」と信じている人は、「雨宿り先のカフェで美味しいお茶を飲めてラッキー」「失敗は成功の元と言うし、良い経験ができた」→「やっぱり私ってラッキー」と、同じ出来事を経験していても、【私は運がいい】の証拠となるような事実に自然と目が向くようになっています。

まとめ

自己肯定感を育むことは、より幸せを感じやすくなることと言えるかもしれません。

ただ、「自己肯定感が低い自分は良くない」「自己肯定感を高めなければダメだ」という考えが強くあるとしたら、それはとても辛いことだと思います。

なぜかというと、自己肯定感が高いということは、「自己肯定感が低い自分もいるけど、まぁそんな自分もOKだよ。がんばってるよ」と感じられることだと思うからです。

自己肯定感が低い、なかなか自分にOKが出せない方というのは、ある意味ストイックで頑張り屋さんな一面を持っていらっしゃるのではないかなと感じます。それは、きっとその人の魅力の1つなのだろうと思うのです。

ただ、そのことで「生きづらい」「悩んでしまって苦しい」と感じる時は、ぜひカウンセリング等専門家を活用することも考えていただきたいなと思います。