スマホ依存を予防するには?

こんにちは。

スマートフォンはいまや1人に1つ、小学生のうちからキッズケータイを持っていることも珍しくなくなりました。

お子さんの居場所がわかったり、連絡を取り合ったりできる便利な点が多い一方で、「スマホを使い過ぎてしまう」「夜更かしの原因となっている」「家族の会話が減る」などマイナス面を感じる場合もあります。

今日はスマホ依存を予防するための工夫について、心理学の視点からお話ししたいと思います。

行為依存とは?

「スマホ依存症」という正式な病名はありませんが、スマートフォンやゲーム、買い物などの「行為」に依存してしまう状態を行為依存と呼びます。

行為依存とは、特定の行動や活動に過度に依存する状態です。物質依存(例えばアルコールや薬物)とは異なり、行為依存は特定の行為(ギャンブル、買い物、ゲーム、インターネットなど)に対する依存と言われています。

行為依存は、その行動が日常生活や健康に悪影響を及ぼしているにもかかわらず、止められない状態です。スマホ依存も行為依存の一種とされています。

スマホ依存を予防するための工夫

自分自身でスマホとの付き合い方をコントロールしたり、家族でスマホの使用についてルールを作ったりする際に、取り入れられる工夫についてまとめてみたいと思います。

1. スマホ使用の時間管理

スマホ依存を防ぐためには、使用時間を管理することが重要です。しかし、意思の力だけでコントロールすることが難しいと感じることも多いのではないでしょうか。そのため、意識づけにプラスしてうまく仕組みづくりをしていく必要がありそうです。

具体的には、以下のような方法があります。

具体例:

  • アプリの利用制限: スマホの設定から使用時間を制限することができます。例えば、SNSアプリを1日1時間以内に設定するなど。
  • タイマーを活用: 使用時間をタイマーで管理し、時間が来たらスマホを手放すようにします。例えば、アラームの機能を活用して、30分使用したら「10分休憩する」ということをリマインドしてもよいでしょう。

2. スマホ無しタイムの設定

一日の中でスマホを使わない時間帯を設けることで、依存を防ぐことができます。この時間を利用して、他の活動に集中する習慣をつけることが大切です。

具体例:

  • 食事中や就寝前: 食事中や就寝前の1時間はスマホを使わないようにする。代わりに、読書や家族との会話を楽しむ時間にします。
  • デジタルデトックス: 週に一度、スマホを使わない日を作ることで、デジタルデトックスを実践します。この日は外出したり、趣味に時間を使う予定を立てられると、スマホを意識せずに過ごしやすくなります。

3. スマホ以外の興味を持つ

スマホに限らず、1つのことに偏って依存しすぎないためには、他の興味や趣味を見つけることが有効です。新しい活動に挑戦したり、継続して楽しめる趣味を持つことで、スマホ以外の方法で充実感を得ることができます。

具体例:

  • 趣味を見つける: スポーツ、料理、絵画、音楽など、自分が楽しめる趣味を見つけることで、スマホに頼らずに楽しむ時間を増やします。
  • 友人と直接会う: オンラインではなく、実際に友人と会って話す時間を増やすことも効果的です。

 4. セルフケアとメンタルヘルスの重要性

イライラしたときや疲れているときに「なんとなくずっとスマホをいじってしまう」というような場合、スマホ依存を防ぐためには、セルフケアとメンタルヘルスの維持も大切です。たとえば、ストレスを感じた時の対処がスマホだけになってしまうと、より依存しやすい傾向があります。他の健全な方法でストレスを解消する方法を身につけることが重要です。

具体例:

  • リラクゼーションの実施: 瞑想や深呼吸、自律訓練法、ヨガなど、リラックスできる方法を取り入れることで、心の安定を保ちます。
  • ジャーナリング: 日記を書くことで、自分の感情や考えを整理し、ストレスを軽減することができると言われています。

必要に応じて専門家のサポートを受ける

セルフケアだけではスマホ依存・行為依存を克服できない場合は、専門家のサポートを受けることをおすすめします。カウンセリングや医療受診を通じて、根本的な生活の見直すことや、適切な対処法を相談することが可能です。

具体例:

  • カウンセリングの利用: 行為依存が深刻な場合は、カウンセリングで相談することで、適切なアドバイスやサポートを受けることができます。必要に応じて、医療機関と連携をとりながら問題に取り組むことも可能です。
  • グループセラピー: 同じ問題を抱える人々と意見交換をしたり、体験を共有したりすることで、孤独感を和らげ、互いにサポートし合うことができます。グループで話したり、活動したりすることそのものが、ストレスやネガティブ感情に対する適切な対処の1つとなる場合もあります。

おわりに

スマホ依存や行為依存を防ぐためには、日常生活の中での意識的な工夫が必要です。スマホの使用時間を管理し、他の興味や活動に目を向けることで、バランスの取れた生活を送ることを目指します。

そして、セルフケアが難しい場合は、専門家のサポートを受けることも大切です。スマホに振り回されず、上手に活用できる生活を目指して、一緒にその人に合った工夫を考えていきたいと思います。